運動連鎖の理解と臨床応用 ~上肢・体幹編~ 肩・上肢可動域制限に対しての運動連鎖を用いた評価と治療

━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ 
【 概要 】
運動連鎖をという概念を学び、肩上肢の可動域制限に対して運動連鎖を用いて治療を行うシンプルな考え方・治療を学びます。

Q1:運動連鎖とは?
運動連鎖とは「ある関節の運動がほかの上下の関節へ及ぼす影響」であると言えます。姿勢や運動・動作の分析をする際や治療を行う際に非常に有効な概念です。

Q2:どんな時に運動連鎖を用いた治療を考えるのか?
例えば肩関節外旋の可動域が出ないときに、手関節の可動域制限や手根骨の位置が影響していることが多々あります。この時に肩関節のみにアプローチをして局所的な可動域や筋力を向上させても持続しないのは、この運動連鎖のパターンが破綻しているからかもしれません. 

Q3:運動連鎖のパターンとは?
運動連鎖には一定のパターンがあり、そのパターン内に当てはめた体の連動をセラピストが誘導することで動作の際の局所の負担を減らすことができます。またその結果、関節可動域や筋出力を安全に向上させることができます。ただ、そのパターンを構成する要素は骨や筋肉だけではありません。比較的新しい概念である『筋膜『や『皮膚』なども重要になってきます。

当日は肩関節・肩甲骨や上肢に焦点を置き、その運動連鎖パターンと構成要素について学び、評価と治療が行えるようになるまでの内容を学びます。

【 受講の効果 】
①骨の運動連鎖や筋の運動連鎖のパターンを知り、どこが原因となって運動連鎖の破綻が起きているのかを評価・治療できるようになる。

②皮膚が運動連鎖に与える影響を知り、皮膚から動きを誘導する方法が学べる。

③アナトミートレインに代表される筋・筋膜連結が運動連鎖にどう影響するかを知ることが出来る。

④筋膜連結を治療することで肩関節の可動域を向上させることができる技術が身に付く。

⑤肩だけでなく、手から~頸までのつながりと運動連鎖を知ることで頸部の回旋や寝返り時の腰の痛みなどにも有効な有効な徒手運動療法が学べる.

パーキンソン病の患者さんなど回旋の少ない症例に、体幹の回旋や胸椎の伸展を促す有効な徒手的誘導が学べる.

⑦遠位から中枢、局所の動きを改善することで治療の幅が広がる.

⑧下肢の操作から肩関節の可動域を向上させることができるようになる。

⑨手根骨や手などの末端が肩関節の可動域に大きな影響を与えていることがわかり、かつ手から肩を治療できるようになる。

【  こんな方に受講をおすすめします  】
・何から学んでいいか分からない1~3年以内のPTOTの方
運動療法やハンドリングが上達したい方
・上肢の疾患などで中々、患者さんの可動域を向上させることができず苦戦されている方。
・臨床で使いやすい技術を求めている方
・手技がやや苦手な方
・患者さんの寝返り動作など回旋系の動作を促通させたい方。
・肩甲骨の過剰な代償運動(肩屈曲時の肩甲骨の過剰な拳上、寝返り時の肩甲骨の後退など)

【 講師 】
窪田翔梧 理学療法士 フィットネストレーナー
急性期病院、通所リハ、訪問リハ、フィットネスジム、水泳のトレーナーなどで活動

【 講師から 】
私は徒手療法も学んでいますが、なかなか徒手療法だけでは改善しない方も多く、その経験から運動療法は大切だと思い、現在では徒手療法と運動療法を組み合わせつつ治療を行っています。

肩に痛みがある、上がらない、だから「肩のインナーマッスルを鍛えましょう」「〇〇筋が弱いから鍛えましょう」もはやこういった安易な考えは時代遅れになってきていると言えます.局所の見方を押さえつつも全体からの影響を考えた視点や技術が必要です.

「リハビリ後は調子が良いけど、すぐにまた痛みが元にもどっちゃう」もし患者さんにこういった言葉を言われたことがある場合、運動連鎖の概念を用いた手法でのアプローチが改善の糸口となるかもしれません.意欲ある皆様の参加をお待ちしております。

━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━